堀研究室の研究紹介


  

堀研究室にお越しくださりありがとうございました。このCD-ROMでは2004年度に堀研究室に所属しているメンバーとOB、そして2003年度に堀研を巣立っていったメンバーの発表文献を閲覧することができます。学会で発表を行なった論文や、学会誌に掲載された論文だけでなく、卒論や修論、輪講など学内で発表を行なった文献についても参照することができます。論文は研究分野と個人からの両方から行うことができます。


堀教授の論文を一部PDFにしたものはこちら

堀研究室の2003年度の文献一覧はこちら

堀研究室のメンバー一覧表


 

電気自動車の制御

UOT Electric March II
 EVチームでは電気自動車の最大の特長である電気モータの高速で正確なトルク発生を生かし,電気自動車で初めて可能になる新しい制御の実現をめざしている。 車輪のスリップを防止しタイヤの増粘着制御に成功すれば,低抵抗タイヤの使用によって一充電走行距離の大幅な伸長が可能となる。4輪独立駆動車は非現実的でないから,ヨーモーメントを直接入力とする高性能な車体姿勢制御が実現できる。モータトルクは簡単に知れるから路面状態の推定も容易である。
中古車をコンバートした「東大三月号-I」によって,1軸におけるMFCや最適スリップ率制御に成功し,インホイルモータ4個を用いた高性能車「東大三月号-II」を用いて,2次元的な車両運動制御の実験を進めている。
最近では,車体すべり角βの推定,DYCとAFSの非干渉制御(それを実現するEPSアクチュエータの製作),ハイブリッドABS,最適速度パターン生成にもとづくブレーキ制御,動的駆動力配分などにも力を入れている。
2004年4月には新車両「カドウェルEV」が完成し,直流分巻モータのトルク垂下特性をまねることによる増粘着制御の実験を計画しているところである。

研究者: 堀 洋一・内田利之・李 練兵賀 鵬古川公久青木 健一郎小玉晋也
      青木良文河島清貴劉 小星金間 泰樹

 

電気自動車に関する論文はこちら

 

サーボ系設計とモーションコントロール

newly acquired FANUC robot電気・機械の境界領域(メカトロ系)における新しい運動制御技術をアドバンスト・モーション・コントロールと呼び,とくに,産業ドライブにおける振動抑制と外乱抑圧制御,定数変動に対するロバスト化の研究に力を入れてきた。また,ディジタル制御における諸問題を扱っている。
現在行っているテーマは,(1)外乱構造に着目した新しいロバストサーボ制御,(2)多重サンプリング制御と点間予測を用いたビジュアルサーボ系,(3)加速度センサを用いた新しい外乱抑圧制御,(4)加速度変化率の微分を考慮した高速位置決めのための目標値生成法,(5)非整数次数制御系とその応用,(6) GAを用いたNC工作機械のパラメータチューニングなどである。
産業応用としては,最近では,多軸ロボット,バックラッシをもつ軸ねじれ系実験装置,ハードディスクドライブ装置が格好の適用対象であり,(6)についても近々新装置を導入予定である。

研究者:堀 洋一・内田利之・馬 澄斌坂東信尚張 炳勲呉 魯カウソ アルベルト中村 壮亮

 

モーションコントロールに関する論文はこちら

 

福祉制御工学

walking assistance device堀研究室のテーマは大きく三つに分けているが,最後の分類に属するものは,(1)カメラ画像情報による非日常性の検出, (2)介護ロボットのためのパワーアシスト技術,(3)新しい制御原理にもとづく動力義足の製作,(4)電動車椅子によるウィリー動作(段差越え補助)の補助や転倒防止制御,(5)機能的電気刺激を用いた歩行支援技術などであって,福祉制御工学という名前を付けている。
(1)は高齢化社会における老人モニタリングや人が集まる場所での異常検出などを目的としたもので,産業用ロボットの異常動作検出にも応用可能である。(2)では可変インピーダンス制御をベースとするさまざまな提案を行っており,最近では,人間親和形制御法という形で体系をまとめようとしている。
(3)では健全脚の情報を用いた動力義足の新しい制御論理を開発しており,強力な関節駆動モータを用いたパワースーツの製作を行っている。(4)においても,外乱オブザーバや重心位置推定など,モーションコントロールで開発した制御手法が重要な役割を果たしている。

研究者: 堀 洋一・内田利之・呉 世訓畠 直輝福井 龍李 微吉田 憲吾

 

福祉制御に関する論文はこちら



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